春から初夏にかけて食べられる美味しい野菜アスパラガス!
私も大好きでよく食べるのですが、食べた後トイレに行くと気になることがありました。

シヴィエさん
なんだかオシッコの匂いが…変…?

アマエビちゃん
そうなの?ボクは気にしたことないなぁ
目次
アスパラガスを食べるとおしっこが変な匂いにならないか?
アスパラガスを食べた後におしっこが臭くなる理由は、アスパラガスに含まれる特定の化合物が代謝されて、強い臭いを持つ成分が尿に排出されるからです。
臭いの原因
アスパラガスには「アスパラギン酸」や「含硫化合物(硫黄を含む成分)」が含まれており、これらが体内で代謝されると、次のような臭い成分が尿中に現れます:
- メタンチオール(methanethiol)
- ジメチルスルフィド(dimethyl sulfide)
- ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide)
- ジメチルスルフォン(dimethyl sulfone)
これらは腐ったキャベツや硫黄のような独特な臭いを持っています。

なぜ人によって臭わないことがあるの?
実は、
- 臭い成分を作らない体質の人と、
- 臭い成分を作ってもそれを嗅ぎ分けられない人
がいます。
つまり、アスパラガスを食べたあとに
- 「全く臭わない」と感じる人もいれば、
- 「すごく臭い!」と感じる人もいるのは、
遺伝的な差によるものです(酵素の違いや嗅覚受容体の違い)。

アスパラガスを食べた後の匂いを感じるのは遺伝が関係していた!?
ここまでのまとめ
アスパラガスを食べたことによる尿の臭いは、アスパラガスに含まれる硫黄化合物が分解されてできた成分が原因です。ただし、臭うかどうか・気づくかどうかは個人差が大きいです。

シヴィエさん
人によって感じ方が違うのはおもしろい!
1. 臭い成分を作る体質かどうか(生産者)
アスパラガスを食べたあとに、
- 臭い成分を尿に排出する人
- 排出しない(または極めて少ない)人
がいます。
これは体内の酵素の働きに関係しており、遺伝によって個人差があります。
2. その臭いを感じ取れるかどうか(感知者)
さらに、臭い成分が尿に含まれていても、
- その臭いを嗅ぎ分けられる人
- まったく臭いを感じない人
という違いもあります。
これは嗅覚受容体の違い、つまり「臭いに対する感度」が遺伝的に異なるためです。
遺伝と尿臭反応の関係
科学的研究によると、特定の遺伝子の違いが関係しています:
- 臭いを感じ取る能力には OR2M7 という嗅覚受容体遺伝子が関係しているとされます。
- 一方、臭い物質を作り出す酵素の活性にも遺伝的要素があります。
つまり、アスパラガスを食べたときの反応は、
「臭いを作れるかどうか × 臭いを感じられるかどうか」
の4パターンに分かれるのです。
尿中に臭い物質があるか | 臭いを感じるか | 結果 |
---|---|---|
ある | 感じる | 臭う(典型的な反応) |
ある | 感じない | 自分では気づかないが臭っている |
ない | 感じる | 臭いはしない(でも感じ取る能力はある) |
ない | 感じない | 反応なし |
補足:研究の歴史
- 最初にこの現象が記録されたのは 1731年(英国の科学者ジョン・アービン)。
- その後、20世紀になってから遺伝や化学成分の分析が進み、現代では遺伝子検査で尿臭反応の有無を予測できるほどになっています。
まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
原因 | アスパラガス中の硫黄化合物の代謝 |
臭いの主成分 | メタンチオール、ジメチルスルフィドなど |
個人差 | 遺伝によって、臭いを「作る・感じる」かどうかが異なる |
匂いがしない理由 | 作らない or 感じないのどちらか(または両方) |

シヴィエさん
いろいろ調べてると、アスパラガス以外でも人によって匂いの感じ方が違うものがあるみたい

アマエビちゃん
ボクは特殊な匂いを感じる遺伝子はないみたいだよ…
コメント