システム手帳が好きで毎日使っています。
ふと歴史が気になったので調べてみました。

シヴィエさん
手帳の中身は見せられないよ!
システム手帳の歴史は、意外と深く、ビジネス文化や文房具の進化とも密接に関わっています。
ここでは、起源から現代までの流れをざっくりと時系列でまとめました。
起源(20世紀初頭)
- 1910年代〜1920年代:アメリカで誕生
- 最初期の「システム手帳」と言えるものは、1921年に米国のJ. C. Parkerが開発した「Lefax」(ルーズリーフ式ダイアリー)です。
- これを元にしたブランドがFilofax(ファイロファックス)。1921年に英国で設立され、6穴リングの差し替え式手帳が普及し始めました。
- 当時は軍人や科学者、エンジニアが任務記録や研究メモとして愛用。
戦後〜高度経済成長期(1950〜1970年代)
- 戦後復興と共に拡大
- 英国発のFilofaxは第二次世界大戦後に再び人気が高まり、欧米ビジネスパーソンの必需品に。
- この頃の日本では、大学ノートや綴じ手帳が主流で、システム手帳は一部の経営者・外資系社員が使う特別なもの。
バブル期の大ブーム(1980〜1990年代)
- 1980年代後半:日本独自の進化
- 1980年代、日本国内メーカー(ダ・ヴィンチ、アシュフォードなど)が参入。
- ビジネスパーソンが予定管理と情報整理を一元化するツールとして広く普及。
- 1987年頃〜バブル経済真っ只中、システム手帳は「デキる男/女の象徴」に。分厚いバイブルサイズを持ち歩くのがステータス化。
- 1988年にはNHK『クローズアップ現代』で「システム手帳ブーム」が特集されるほど。
デジタル化との競合(2000年代)
- PDAやスマホの台頭
- Palm、iモード携帯、そしてスマートフォンの普及で、「予定管理=デジタル化」の流れが加速。
- システム手帳は衰退傾向に。実用よりも趣味・コレクションとしての側面が強くなる。
- リフィルはカレンダーよりもメモ、日記、ライフログ用途が中心に。
文具趣味と自己表現の時代(2010年代〜現在)
- リバイバルと多様化
- 手書き文化や「アナログ回帰」ブーム、InstagramやYouTubeでの文具紹介の影響で再評価。
- ミニ6穴やナローサイズなど、小型・軽量タイプが人気。
- カスタマイズ性を活かし、日記、ハビットトラッカー、スクラップ帳、家計簿など用途が多様化。
- 本革やヌメ革など素材にもこだわる愛好家が増加。
まとめ
システム手帳は
- 1920年代:米英で誕生
- 1980年代末:日本でバブル期の象徴に
- 2000年代:デジタルに押され一時衰退
- 2010年代以降:趣味・自己表現ツールとして復活
つまり、「単なる予定表」から「自分の人生を詰め込む相棒」へと役割が変わってきた文具です。

シヴィエさん
スケジュール管理だけじゃなくて、最近はいろいろな使われ方をしているんだ!

アマエビちゃん
好きなものをいっぱい詰め込んだ手帳は眺めるだけで楽しくなるね
コメント